ペットシッターのお仕事
2025.03.25ペットシッター士とは?資格取得の方法を解説!
ペットシッターとして独立開業するのに大きなアドバンテージとなる資格ペットシッター士。ペットシッター士の資格取得をするのにかかる受講料や受講期間は?ペットシッター士の資格取得が出来ればすぐに開業できるのか?ペットシッター士の資格があるとなぜペットシッターとしての開業しやすくなるのか?飼い主が大切なペットをペットシッターに預ける際、資格はなぜ信頼の証明になるのか?ペットシッター士の資格取得した場合のメリットについてご説明します。
ペットシッター士とは?
「ペットシッター士」とは特定非営利活動法人日本ペットシッター協会の認定資格です。ペットシッターに関する国家資格はなく、ペットシッターの仕事を行うに当たり関連する民間資格は全部で以下5つがあります。資格名と資格発行組織をまとめました。
- 認定ペットシッター(全国ペットシッター協会)
- ペットシッター士(特定非営利活動法人日本ペットシッター協会)
- 愛玩動物飼養管理士(1,2級)(公益社団法人日本愛玩動物協会)
- JKC愛犬飼育管理士(一般社団法人ジャパンケネルクラブ)
- 家庭動物管理士(全国ペット協会)
特定非営利活動法人日本ペットシッター協会の認定資格であるペットシッター士という資格は、ペットシッターを始めたり開業する上での多きなアドバンテージや信頼になります。ペットシッターを行う上で一番大きな障害はペットが普段生活するお家の中でお世話をするということから、飼い主がペットシッターに鍵を預ける必要がある点です。ペットシッターにペットの世話を頼むさい、お家の鍵をペットシッターに預けなければならない点が、ペットシッターを利用する大きな障害になります。しかしペットシッター士の資格取得をすれば日本ペットシッター協会があなたの信頼を強くバックアップしてくれます。
但し、雇用先の事業所が「第一種動物取扱業者」の登録をしていれば、資格は必須ではありません。個人で開業する際に「第一種動物取扱業者」の登録のために資格を習得する必要があります。登録条件となる資格にはさまざまな種類があるので、登録する先の都道府県で確認することをおすすめします。
ペットシッター士の資格取得の方法は3つ
ペットシッター士の資格には通信講座、通学、カルチャー講座の3つがあります。フルに通学で学べるのは東京の本校スクールだけですが、全国のカルチャーセンターでは自習と2日間の講習会の組合せで行うなど、全国でできるだけ教室でも学べるように配慮されています。以下それぞれの受講期間と受講費用をまとめました。どの学習方法も最終日にペットシッター士の認定試験があります。
通信講座
場所:通信講座
受講期間:6カ月
受講費用:50,400円
受講は自宅で通信講座で学びます。通信のメリットは仕事の合間に自分のペースで勉強できる点です。費用も通学より安く済みます。課題添削の後に試験会場で認定試験を受けます。
通学
場所:東京都(日本ペットシッター協会本校スクール)
受講期間:6日間
受講費用:88,200円
日本ペットシッター協会の本校に通って学びます。通学のメリットは講師に直接質問ができたり、講師や同じ受講生徒の生の交流ができて情報を得たり刺激になります。最終日に認定試験があります。
カルチャー講座
場所:自宅学習+2日間講習会
受講期間:自宅学習期間~
受講費用:57,200円
全国のカルチャースクールで行われています。通学は東京本校でしかできませんが全国のカルチャー講座なら、自習と通学の両方を組み合わせ、講習会では講師にも直接質問ができたり、講師や同じ受講生同士の生の交流も経験できます。最終日に認定試験があります。ペットシッター士の難易度は高くなく合格率は90%以上とか。すでにペットシッター関連のお仕事についている方が更に学ぶためや特にペットシッターに関して知識を増やすためにみな真面目に学ぶのと、ちゃんと真面目に通っていれば理解できる内容となっています。
ペットシッター士と認定ペットシッターの違い
ペットシッター士と同じくらい知られた資格としては認定ペットシッターがあります。認定ペットシッターの資格取得は通学コースで189,000円、通信コースで92,000円と、認定ペットシッターの方がペットシッター士に比べて高額です。認定ペットシッターは「ペットシッターSOS」というフランチャイズビジネスを展開する企業としても有名で、このフランチャイズビジネスで独立開業を目指す人生の育成が主な目的です。ペット業界で有名な方が講師として教えてくれるというメリットも。どちらも受講の後それぞれの組織が発行する資格取得のための認定試験があります。ペットシッター士も認定ペットシッターもどちら合格率は90%以上になります。受講料の面でも資格発行の組織背景を比較した場合、ペットシッター士が一番有効な資格となります。
ペットシッター士合格後は?
日本ペットシッター協会の会員になれる
ペットシッター士に認定されると日本ペットシッター協会の会員になれ身分証明書が貰えます。会員の年会費は18,141円です。会員は、万が一の事故や損害時に補償が受けらる保険(年24,000円)に入ることが可能です。
個人で開業する人にはメリットが大きい
ペットシッター士の資格を得ると個人でペットシッターを開業するにあたり沢山のメリットが有ります。
- 日本ペットシッター協会員であることを明記する事でペットシッターの仕事をするうえで大きな信頼につながる:名刺や折り込みチラシや、HPなどに明記すると信頼感が増す
- 保険に加入すると日本ペットシッター協会の公式HPの全国ペットシッター士一覧に掲載される
- 2カ月に一度解放が送られてきて同業者会員の情報共有ができる
- ペットシッターサービスに関する質問相談を受けることが可能
- 開業キットの支援:開業に当たり必要な、鍵の預かり証、顧客情報管理シート、ロゴマーク入り封筒、契約規約表など
ペットシッター士の資格を取ってペットシッターとして開業する場合の、資格を得ることによる社会的な信頼や、同業者の情報共有、開業に当たり必要な書類などの協会のバックアップを得ることができます。
ペットシッター士資格取得後でもすぐに開業できない
ペットシッター士を取得後半年以上の実務経験が必須
ペットシッター士の資格取得をすれば、すぐ開業できるわけではありません。ペットシッター士の資格だけでは開業できません。動物取扱業の登録条件は資格プラス半年以上の実務経験も必須になります。実は今まではペットシッターとして開業するには「資格がある、半年以上の実務経験がある、動物関連の学校を卒業している」のいずれかを満たせばOKでした。2020年6月より開業するにはいずれかだけでなく半年以上の実務経験が必要になります。
ペットシッター士の資格とは
個人で開業するなら優位
ペットの普段生活するお家に直接お世話に伺い、飼い主のお家の鍵を預かるペットシッター。そこで一番重要になるのが、ペットシッターへの信頼性です。ペットシッターとしてお店を開いている、近所や実際に利用した客から評判がいいだけでは特にちょっと離れた客からの信頼は得にくいです。でもペットシッター士の資格があれば、試験もそんなに難しくなく、でも資格取得すれば、日本ペットシッター協会会員であるという信頼を得ることができて営業がとてもスムーズになります。
取得後すぐには開業できない
ただペットシッター士の資格を取得しても半年間はペットシッターとしての実務経験が必要なので、開業するに当たっては、いつ資格取得のために学ぶ期間にあてて、いつペットシッターとしての実務経験を踏むのか計画的に動きましょう。
ペットシッター士以外のペットシッター資格の種類
ペットシッター自体、それになるための国家資格などは今のところ存在していません。
そのため、“私はペットシッターです”と名乗れば、その人はペットシッターとして活動することは可能です。
しかし、ペットシッターは生き物を扱うと同時に高い専門性が必要となる仕事。
民間資格であっても依頼する側、働く側にとって資格取得はメリットしかありません。
そもそも資格がないと働くことができない、信頼されているペットシッター企業もあります。
資格を取得することで、“自称ペットシッター”ではなく、本当のペットシッターであることをアピールして働くべきでしょう。
- ドッグシッター資格・日本ペット技能検定協会
- キャットシッター資格・日本ペット技能検定協会
- 愛玩動物飼養管理士・日本愛玩動物協会
ドッグシッター資格
ドッグシッターにおける民間資格は、日本ペット技能検定協会のドッグシッター資格があります。
年齢制限はとくに設けられておらず、協会指定のカリキュラムを修了した方であれば誰でも受験資格を得られます。
ライセンス交付申請料は14,000円で、筆記試験のみで取得可能です。
キャットシッター資格
キャットシッター資格も日本ペット技能検定協会の資格です。
こちらも猫に関する専門知識などを学ぶ協会指定のカリキュラムを修了した方が受験資格対象となっており、年齢制限なくどなたでも受験が可能です。
ライセンス交付申請料は14,000円で、筆記試験のみ。
試験場所も在宅となっています。
猫専門のシッターとして活躍している人のなかには、それ以外にも「猫健康管理士」を取得している方もおられます。
猫健康管理士
猫健康管理士は、ねこちゃんの栄養管理やグルーミングなどのケアの知識と技術を有し、猫の健康維持に役立つ資格です。猫を預かるのに役立つ知識が多く学べるため、取得しているキャットシッターが多くいます。ねこちゃんの病気予防の対策も教えてくれるでしょう。 キャットシッターに役立つ資格はほかにもいろいろ。もっと詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。
愛玩動物飼養管理士
愛玩動物飼養管理士は、日本愛玩動物協会によって認定されるペットシッター関連の資格です。
通信教育によって体系的に修めた上、所定の試験に合格した方が認定される制度となっています。
犬や猫といった動物だけでなく鳥・小動物・爬虫類など、幅広い愛玩動物をカバー。
2級受講受験料30,000円、1級の場合は32,000円を支払い、数回に分けて送られてくるテキストを適宜学習するようなシステムとなっています。
関連記事:ペットシッターになりたい方へ!正社員や派遣・アルバイトのメリットデメリット
ペットシッターの資格を取るのに何ヶ月かかる?
ペットシッターに役立つ資格は幅広く、資格習得にかかる期間は、資格認定を行う団体によって違いがあります。
試験に合格しなければ取得できない資格の場合、合格できるかによっても変わりますが、およそ2~6か月が一般的です。
最短で取れる資格には、カリキュラムを受講するだけで取得できる資格があり、1週間程度の講座もあります。
ペットシッター資格を取るには
ペットシッター士同様にペットシッター資格の取り方は以下になります。
- 動物の専門学校(スクール)に通う
- カルチャーセンターの講座を受講し、試験を受けに行く
- 通信講座を受講する
動物の専門学校(スクール)に通う
ペットシッター資格を取得するために、最もシンプルな方法は動物の専門学校やスクールに通うといった方法です。
動物関連の専門学校は全国各地に点在しており、動物と触れ合える実習があることはもちろん、さまざまなペットシッター資格を取得するためのカリキュラムが完全に用意されているところが特徴です。
動物の専門学校(スクール)に通うメリットは動物における専門的な内容が学べるだけでなく、ドッグシッターやキャットシッターだけでない多種多様な資格にも挑戦できるところ。
さらに、ペットシッターだけでなく、興味が湧いた動物関連の資格にも挑戦できるチャンスも転がっているといったメリットがあります。
一方、やはり費用が高かったり、学生として学ぶ必要があるため今現在仕事をされている方などは通うのに一定のリスクがあるといえるでしょう。
カルチャーセンターの講座を受講し、試験を受けに行く
ペットシッター資格を取得する方法としては、カルチャーセンターの講座を受講し、試験を受けに行く方法もあります。
カルチャーセンターで行われている講座はさまざまあり、その中で前述した民間のペットシッター資格を専門にしている講座も存在します。
動物関連の学校と違い、夜間行われたり、その資格を取得するための専門的な講座であることから短期間で学ぶことができるところがメリットです。
さらに夜間の講座などもあったり、毎日講座が開催されているわけではないので仕事をされている方でも予定が立てやすいところもメリット。
しっかりとペットシッター資格の勉強に集中した後、試験を受けることができます。
デメリットとすれば、近くにペットシッター関連の資格の講座が開催されていない。
ほか、費用が高いとか一度講座に参加できない場合、その講座を再度受けられないなどです。
通信講座を受講する
ペットシッター資格を取る方法で、自由が効く方法が通信講座の受講です。
通信講座は取得したいペットシッター資格の勉強をピンポイントでできるほか、自宅で好きな時に勉強することが可能です。
さらに、ペットシッター資格の多くが勉強した後に受験に行くといったスタイルより、その講座をしっかりと学んだことで資格合格といったものも少なくありません。
通信講座のみで受験資格が得られるペットシッター資格も数多く存在しているため、今仕事をしているとか、なかなか学校やカルチャースクールに通う時間がない方は通信講座での資格取得をおすすめします。
ペットシッター資格取得の難易度と費用
ペットシッター資格と一口にいってもその種類はさまざまです。
しかし、国家資格ではないことから難易度はさほど高いわけではなく、“動物が好き”という気持ちが強い方で勉強熱心な方であればさほど難しいものではありません。
そもそも、通信講座の多くは検定試験なく資格を取得できる上、費用も5万円、高くても10万円を超えることがないので安心です。
動物関連の専門学校、またはカルチャースクールの場合、実地があったり教師の人件費など、さまざまな経費がかかることから数十万、高ければ100万円以上の費用がかかることもあります。
もちろん、動物と実際に触れ合えたり、より実践向きの講座を受けることができることもできますが、病気や都合で休んでしまえばその分の費用は無駄になってしまいます。
気軽にペットシッター資格を取得したい。さらに自分自身のライフスタイルに合わせたい方で費用を抑えたいなら、通信講座がおすすめでしょう。
資格取得後、ペットシッターとして頑張っていくなら先輩のいる環境がおすすめ
動物好きにはたまらないお仕事、ペットシッター。
しかし、動物相手だからこそ、しっかりとした知識と技術が必須のお仕事です。
ペットシッターとして頑張っていくなら、まずは先輩から指導を受けられる環境で、仕事を覚えていくのがおすすめです。
セワクルには資格を持ったペットシッターが在籍しています。
また研修制度もあるので、ペットシッターとして働きながら成長をしていくことができます。
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