ペットシッターのお仕事
2021.04.06ペットシッターとして開業する際に知っておくべきこと
ペットシッターはお客様から依頼を受けて、動物(ペット)のお世話をする仕事です。具体的には、どのような業務をこなしているのでしょうか。今回は、ペットシッターの仕事内容をくわしくお伝えします。ほかにも独立開業するときに必要な準備や、個人で営業するのと、フランチャイズの道を選ぶのとではどちらがいいのかについても見ていきましょう。
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ペットシッターとは?
最初にペットシッターとは、どのような職業であるのか具体的にまとめました。
飼い主に代わってペットのお世話をする
ペットシッターは、依頼を受けると動物を飼っている顧客の自宅へと足をはこび、お客さまのかわりにペットのお世話をします。
依頼主は何らかの事情があって、ペットシッターを利用することが多いです。たとえば旅行や出張、入院の予定が入って、家で飼育している動物のお世話がままならない人がいます。そのような人に代わって、ペットシッターがペットのお世話をするのです。
お世話を担当する動物によって、ペットシッターの仕事は変動します。もっとも一般的な犬や猫の場合は、散歩をしたり遊び相手になったりすることが主な業務内容です。場合によっては、ペットのトイレまわりの掃除やエサやりなどもまかされます。
ペットシッターってどんな人か不安がある
「ペットシッターに仕事を依頼したいけれど、どんな人が家にくるのだろうか」と、不安に思う人がいるかもいるかもしれません。
もし知り合いや家族にペットシッターの仕事をしている人がいれば、その人に依頼するのがベターでしょう。なぜなら顔見知りにペットのお世話を頼むほうが、飼い主としては安心できるからです。
ところが依頼人のほとんどは、面識のないペットシッター(=第3者)に、ペットのお世話をお願いしています。
「見知らぬペットシッターに、愛するペットを雑にあつかわれたらどうしよう」とマイナスに考えてしまうのも仕方のないことかもしれません。
しかしペットシッターは、動物のお世話に関する専門家です。動物が好きでペットに関する知識が豊富な人が大半を占めるため、安心してペットのお世話をまかせられます。
それにペットシッターは、すべての動物に同じ対応をとるわけではありません。なぜなら担当する動物の中には、人間の言うことを聞かない子や、大型犬、爬虫類などもいます。
つまりペットシッターは、ペット1匹1匹の特徴や、個性をつかんだ上でお世話をしなければならないのです。
もちろんペットシッターは事前に研修を受けたあと現場に出ているため、動物のことを理解しています。前もってこのことを知っておくと、ペットシッターにペットをあずけるハードルが、グンと下がるでしょう。
犬・猫・小動物・その他など、さまざまなペットシッターがいる
上記でお伝えしたとおり、ペットシッターはあらゆる動物を相手にします。犬や猫などの王道な動物はもちろん、爬虫類を担当することもあるでしょう。
地球上にあらゆる動物が生息しているように、さまざまな動物を専門とするペットシッターが在籍しています。
ペットシッターとして独立開業するときの準備
ペットシッターとして独立開業するには、どのような手続きが必要なのかをまとめました。
自治体への提出書類
第一にペットシッターの事業を始めるときは、必ず自治体へ第1種動物取扱業申請と、動物取扱業責任者申請をする必要があります。仮にこの申請をしなかった場合、ペットシッターの仕事を始めることはできないためご注意ください。
資格の申請
自治体に第1種動物取扱業申請と、動物取扱業責任者申請を許可してもらうにあたり必要な条件があります。
端的にいうと「ペットシッターに関する資格を取得しておくこと」もしくは「ペットシッターに類似する仕事の実務経験」のどちらかを満たしているのが条件です。
ペットシッターになるためには「愛玩動物飼養管理士」「トリマー」などの資格を取得しておくと申請がスムーズにすすみます。
ほかにも動物看護師の資格があると、依頼主は「万が一ペットが病気になったときでも対応してくれる」と安心できるでしょう。
参考文献:ペットシッターとして独立開業するために知っておきたいこと
個人で独立かフランチャイズで独立か
ペットシッターをなりわいとするためには、個人で営業したほうがいいのでしょうか。それとも、フランチャイズに所属して独立する道を選ぶべきなのでしょうか。
ここでは個人で独立するメリット・デメリットと、フランチャイズで独立するメリット・デメリットをお伝えします。
個人で独立するメリット・デメリット
会社には所属せず、個人でペットシッター業を運営するメリットは金銭面にあります。ペットシッターの委託料を自由に設定できるため、たくさんの顧客を獲得できれば、安定した収入を得るのも夢ではありません。
さらに個人営業の場合は人件費がかかりません。他のスタッフと連携をとって働くわけではないため、企業に勤務している人よりかは自由に勤務できます。
その一方でデメリットはノウハウが皆無にひとしいため、軌道にのるまでが大変でしょう。自分のホームページを製作する、多くのお客さまに来ていただくための営業をおこなうなど、やらなければいけないことがたくさんあります。
フランチャイズで独立するメリット・デメリット
フランチャイズに所属して、その後独立した場合のメリットは以下のとおりです。
- 本部からノウハウを教えてもらえる
- 開業届の提出やホームページ作成など、分からないことがあればサポートが受けられる
フランチャイズの場合、本部からペットシッターとしてのノウハウを教えてもらえます。過去の失敗や成功談からアドバイスがもらえることもあるため、独立して間もない人にとっては勉強になるでしょう。
一方で自営業の場合、開業届の提出やホームページ作成など、すべて自分でやらなければいけません。もし困ったことがあったとしても、気軽に相談できる人がいないかぎりは行きづまってしまいます。
ところがフランチャイズで独立すると、独立後も困ったことがあれば本部からのサポートが受けられるため、あまりキャリアのない人でも安心です。
フランチャイズで独立するデメリットは、お金がかかること。開業費や毎月売上げに応じたロイヤリティを本部に納めなければなりません。
独立後に大事にすべきもの
ペットシッターとして独立したあと、大事にすべきものは何かをお伝えします。
顧客とのコミュニケーションが大切
結論から言うと、ペットシッターが事業を大きくしていくためには、顧客とのコミュニケーションが大切です。なぜなら、新規の顧客が今後のお得意さまになるかもしれません。
1度来店されたお客さまに、次回も利用していただくためには、人と動物の両者に対し、真心をこめて接客する必要があります。おあずかりしたペットのことは大切にし、顧客には丁寧な対応を心がけましょう。
ペットシッターとお客様とが、綿密にコミュニケーションをとることで信頼関係が生まれます。会話のみならず、毎回お客さまに提出する報告書の内容も、丁寧に記入するとよいかもしれません。
そうすることで、お客さまが次の来店予約を入れてくれたり、他の人におすすめしてくれたりするようになります。
ペットシッターの開業についてのまとめ
ペットシッターの開業についてまとめました。今後ペットシッターとしての事業を展開するうえで必要なのは、下記の2つです。
- 自治体へ書類を提出する
- 資格を取得・申請する
ペットシッターとして独立するためには、第1種動物取扱業申請と、動物取扱業責任者申請をするのが必須です。もうひとつは、ペットシッターに関する資格を取得しておくと申請がとおりやすくなります。
個人で独立するのとフランチャイズで独立するのと、メリット・デメリットは?【総まとめ】
個人で独立するのと、フランチャイズで独立するのとではそれぞれメリット・デメリットがあります。
個人のメリットは以下のとおりです。
- ペットシッターの委託料を自由に設定できるため、うまくいけば高収入を得るのも夢ではない。
- ひとりで運営しているため他にスタッフはおらず、人件費がかからない。
一方でデメリットは、開業届の提出から事業の運営まで全てをひとりでこなさなければいけない点です。
フランチャイズの場合、莫大なコストがかかります。しかしそのぶん本部からの手厚いサポートが受けられるため、もし経営がうまく立ちゆかないときでも安心です。
独立を決めるときは、自分にはどちらの方法が適しているのか、よく考えたうえで意思をかためることをおすすめします。