ペットシッターのお仕事
2021.04.05ペットシッターになるには?仕事内容・やりがい・資格・年収を解説
「動物が大好きでペットシッターになりたい」
「人の役に立てる仕事がしたい」
そんなペットシッターが気になっている人へ、ペットシッターの仕事の内容やペットシッターになるにはどうすればいいのか、必要な情報を詳しく解説します。
ペットシッターになる前に知っておくべきポイントをおさえて、理想のペットシッターを目指してくださいね。
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ペットシッターとは?何をする仕事?業種は?
そもそもペットシッターとはどういう仕事なのでしょうか。
ここではペットシッターの概要と、ほかの動物系職業との違い、業種について説明します。
飼い主に代わってペットのお世話をする
ペットシッターとは「飼い主が留守にしている間にペットのお世話をする」仕事です。
ペットシッターは飼い主さんのご自宅まで行って、ペットの慣れた環境でお世話(シッティング)を行います。
また、飼い主さんが泊りで不在な場合は、ペットを飼い主さんのご自宅、またはペットシッターの自宅でシッティングを行います。
ペットホテルとの違いは、ペットシッターが自宅でお世話するため、ペットにとってストレスが少ないことと、飼い主さんもペットを移動させる負担がないことが大きな特徴です。
犬・猫・小動物などいろいろな動物を扱う
ペットシッターは、トリマーやドッグトレーナーと違い、さまざまな動物のお世話を行うのが特徴です。
ペットシッターが扱う主な動物
・犬
・猫
・ハムスター、うさぎなどの小動物
・カメ、トカゲなどの爬虫類
・熱帯業・淡水魚などの魚類 など
シッティングの依頼を受けたら、事前に飼い主さんと打ち合わせを行い、「どんな動物なのか」「何匹いるのか」「どんなお世話を依頼したいのか」などを伺い、準備したうえでシッティングに向かいます。
ペットシッターの業種はサービス職業従事者
ペットシッターを個人で開業する場合や確定申告の際など、仕事をしていくうえで「ペットシッターの業種は何か」が必要になることもあります。
ここではペットシッターの業種とは何かを確認しておきましょう。
総務省が定める「日本標準産業分類(平成25年[2013年]10月改定)」によると、ペットシッターは、以下の業種に分類されています。
大分類 | E サービス職業従事者 |
中分類 | 35 家庭生活支援サービス職業従事者 |
小分類 | 359 その他の家庭生活支援サービス職業従事者 |
なお、ペットシッターとして開業する場合には、各都道府県などに「第一種動物取扱業者」の登録を行う必要があります。
ペットシッターの仕事内容
ペットシッターは、具体的にどんな仕事をしているのでしょうか。
ここでは、ペットシッターが行う具体的なお世話の内容例をまとめました。
ペットシッターの主な仕事内容
・飼い主さんと面談
・ごはんの準備
・一緒に遊ぶ
・ブラッシングや爪切りなどのお手入れ
・お散歩に連れていく
・トイレやケージのお掃除
・介護やリハビリ
・シッティングを通しての健康管理
・飼い主さんへの報告書の製作
上記はあくまでも基本的なものです。
実際には、ペットの状況や飼い主さんとの打ち合わせによって、シッティング内容が増えたり減ったりします。
ペットーシッターの仕事の流れ
ペットシッターの仕事の流れを知ることで、よりペットシッターの仕事を理解できます。
具体的な例を見ていきましょう。
前準備(カウンセリング・部屋の確認)
まずはじめに飼い主さんとカウンセリングを行い、お部屋の確認をします。
その後、ペットとの顔合わせをして、性格や注意点などについて把握することで、当日のシッティングに備えます。
飼い主さん側も事前にペットシッターと会うことで、安心してペットを任せられるメリットがあります。
当日の仕事
当日は、飼い主さんのご自宅に出向いて、飼い主さんに代わってペットのお世話をします。
シッティング内容は、遊びやごはんの準備、トイレのお世話など。依頼内容によってお散歩も行いします。シッティングの中で健康チェックも行い、飼い主さんへの報告書に記載します。
基本的にシッティングは「時間単位」で行いますが、必要がある場合は飼い主さんとの話し合いのうえ、延長してシッティングを行うこともあるでしょう。
ペットシッターのやりがいや大変さは?
トリマーやドッグトレーナーと比較して、ペットシッターはいろいろな動物と触れ合えるので、動物好きな人には魅力のあるお仕事といえます。
また、ペットショップよりも飼い主さんとペットの日常に近い場所でお世話ができ、飼い主やペットと信頼関係を築けると、「ありがとう」と言ってもらえる、やりがいのあるお仕事です。
一方で、命を預かる仕事なので大変さもあります。
飼い主さんはペットがかわいいからこそ、「もっとこうして欲しい」などの要求を受けることも。
また、どんなに気を付けていてもペットが驚いたり興奮したりすると、ペットシッターがケガをするリスクがあります。
ほかにも、何度もお世話していたペットが亡くなってしまうと、つらいと感じることもあるでしょう。
「ペットシッターのやりがいと魅力」と「ペットシッターの大変なこと」をもっと知りたい方は、こちらをご覧ください。
ペットシッターになるには
大変なことがあっても、より大きなやりがいのあるペットシッターになるには、どうすればいいのでしょうか。
ここからはペットシッターになりたい人の疑問にお答えしていきます。
ペットシッターになれるのは何歳から?
ペットシッターとして仕事をするためには「第一種動物取扱業」の登録が必要です。高校生でも「第一種動物取扱業」の登録をしている店舗に雇ってもらうことで、ペットシッターの仕事をすることは可能です。
つまり、ペットシッターになれるのは、日本の労働基準法で定められている雇用が可能な年齢・満15歳からということになるでしょう。
一般的にペットシッターになる人は、スクールへ通ったり資格を習得したりするケースが多く、受講や受験資格に「16歳以上」などの条件がある場合もあります。
ペットシッターになるために必要な知識は?
ペットシッターは犬や猫をはじめ、うさぎやフェレットなどの小動物、カメやヘビなどの爬虫類、淡水魚や海水魚などの魚類といったさまざまな動物を扱います。
ペットシッターになるには、さまざまなペットの生態や習性、扱い方などの知識が求められます。
また、ブラッシングや爪切り、お散歩などのスキルも必要。
動物の健康管理も仕事の一つですので、体調管理に関する知識も学んでおくべきでしょう。
特に犬のお散歩では、犬が暴走や興奮した場合でも指示に従わせるための知識も必要です。
ペットシッターに向いている人は?
ペットシッターは、人と動物の両方とコミュニケーションを取れて、責任感がある人が向いています。
動物好きというだけでは、飼い主の信頼を得ることはできません。
家族の一員であるペットのお世話を安心してお任せいただけるように、信頼を得るコミュニケーションスキルが必要です。
また、どんな性格の動物とも丁寧に向き合う姿勢も必要です。どんなことがあっても責任を持って行動できる人はペットシッターに向いています。
学校へ行かずペットシッターになるのは違法?
学校へ行かなくてもペットシッターになることは問題ありません。「第一種動物取扱業者」の登録がある店舗に派遣やアルバイトまたは正社員として入り、働きながら学ぶこともできます。
また、個人で開業する場合には、自分で「第一種動物取扱業者」の登録を行う必要があります。登録条件には、特定の資格を習得している必要があるため、学校へ行かない場合は独学で学ぶ必要があります。
ペットシッターに必要な資格は?
雇用先の事業所が「第一種動物取扱業者」の登録をしていれば、資格は必須ではありません。
しかし、大切なペットの命を預かる以上、ペットシッターとして必要な知識を身に付けていた方がいいでしょう。
また個人で開業するためには「第一種動物取扱業者」の登録のために資格を習得する必要があります。登録条件となる資格にはさまざまな種類があるので、登録する先の都道府県で確認することをおすすめします。
ペットシッターの資格の種類
ペットシッターの資格を取得すると、就職先や依頼主が見つかりやすいというメリットがあります。
また、ペットシッターとして独立開業を目指しているなら、「第一種動物取扱業者」の登録が必要です。
動物取扱業者として登録するには、「ペットシッター士」や「認定ペットシッター」「愛玩動物飼養管理士(1級・2級)」といった各都道府県が指定する資格を取得していることが条件にあります。
ここでは、ペットシッターとして役立つおすすめの資格をピックアップしてご紹介します。
ペットシッター士
ペットシッター士は、特定非営利活動法人日本ペットシッター協会の認定資格です。
通学・通信講座・カルチャー講習いずれかの方法で学習し、認定試験に合格することで資格取得となります。
ペットシッターとして知っておくべき動物の知識や技術、経営、コミュニケーションなどが学べます。
詳しくは「ペットシッター士とは?」をご覧ください。
認定ペットシッター
ビジネス教育連盟連盟ペットシッタースクールの講座を受講することで取得できる資格です。
この講座は通学コースと通信コースがあり、受講後に受ける試験に合格することで資格が取得できます。
認定ペットシッターは、ペットシッターとして必要な基礎知識を学ぶことができます。
愛玩動物飼養管理士(1級・2級)
愛玩動物飼養管理士は、日本愛玩動物協会の認定資格です。
日本愛玩動物協会の通信講座を受講後、試験に合格することで取得できます。
ペットの行動や病気、飼養管理、しつけ、人と人間の関係学など、幅広い知識を学ぶことができます。
ドッグシッター
ドッグシッターは一般社団法人日本ペット技能検定協会の認定資格です。
協会指定のカリキュラムを修了することで、ライセンスを取得することができます。
犬の生態や行動、コミュニケーションなど犬のお世話に関する知識を学ぶことができます。
キャットシッター
キャットシッターも一般社団法人日本ペット技能検定協会の認定資格です。
猫のお世話に必要な知識を学べ、カリキュラム修了したものに与えられます。
猫のお世話に必要な専門知識や技術を学び、身に付けることができます。
セワクルのペットシッター講座なら短期間でペットシッターに必要な知識と技術を学ぶことが可能です。
資格習得を目指す方は、ぜひ「セワクルのペットシッター講座」をチェックしてみてください。
ペットシッターの資格を取るのに何ヶ月かかる?
ペットシッターに役立つ資格は幅広く、資格習得にかかる期間は、資格認定を行う団体によって違いがあります。
試験に合格しなければ取得できない資格の場合、合格できるかによっても変わりますが、およそ2~6か月が一般的です。
最短で取れる資格には、カリキュラムを受講するだけで取得できる資格があり、1週間程度の講座もあります。
ペットシッターになる方法
ペットシッターになるには、主に以下の3つの方法があります。
・講座を受講する
・ペットシッターの求人に応募する
・個人で開業する
それぞれについて解説していきます。
講座を受講する
ペットシッターになるには知識を身に付ける必要があります。そこでまずは専門学校へ通うか、通信講座を受ける人が多くいます。
専門学校では、動物の生態などの知識だけでなく、医療や福祉、トリミングなど、ペットシッターのスペシャリストとして役立つ多くの知識やスキルを学べます。
専門学校に通う時間がない方や地方に住んでいる方などにおすすめなのが、通信講座を受講すること。
仕事をしながらでも自分の都合に合わせてペットシッターに必要な基礎知識を勉強できるので、どんな年齢からでも始めやすいでしょう。
ペットシッターの資格取得にかかる費用
ペットシッターの資格取得にかかる費用は、勉強方法や学校によって異なります。
以下は資格取得にかかる費用の目安です。
専門学校:300~400万円程度(卒業まで)
通信講座:5~10万円程度
さらに、具体的な費用の例を3つの資格で見てみましょう。
【資格別】取得費用の例
資格 | 費用 |
ペットシッター士 | 通信:71,500円 通学:126,500円 ほか |
認定ペットシッター | 通信:72,000円~109,000円 通学:149,000円 |
愛玩動物飼養管理士(1級・2級) | 通信のみ 2級:40,000円 1級:54,000円 |
セワクルの資格講座の費用は71,500円(税込)です。
セワクルなら実地見学や現役ペットシッターによる指導、電話での受講前説明など、充実したサポート体制で学びながら資格を習得することができます。
さらに開業後の連携もあるから、個人でペットシッターの経営をしていくのが不安な方にもおすすめです。
ペットシッターの求人に応募する
ペットシッターになる一番早い方法は、就職したりアルバイトをすることです。
雇用先で研修を受けたり、先輩から実践でシッティングを学んだりしながら、一人前のペットシッターになっていく方法があります。
そうはいっても経験もなくいきなりペットシッターになるのはリスクもありますので、研修やサポート体制がしっかりある職場を選ぶことが重要です。
個人で開業する
「第一種動物取扱業」への登録ができれば、個人でいきなり開業することも可能です。
「第一種動物取扱業」の登録のためには資格習得の条件がありますので、全く無知な状態でスタートすることはできません。
個人で開業したら店舗を持つか、人材募集のプラットフォームに依頼情報を載せるなどして、ペットシッターとして仕事をすることができます。
ただし、個人で起業した場合、全責任を自分が負うことになります。未経験から個人で開業するのは大きなリスクがあることを考えたうえで選択しましょう。
派遣・アルバイト・正社員・開業のメリット/デメリット
ペットシッターとして仕事をするのに、派遣、アルバイト、正社員、開業のどれを選べばよいのでしょうか。ここではそれぞれのメリット・デメリットをまとめましたので、参考にご覧ください。
働き方 | メリット | デメリット |
派遣/バイト | ・始める際のハードルが低い ・サポートのあるなかで経験を積める ・空いた時間で働ける |
・正社員や開業より収入は低い可能性がある(経験を積むことで高時給を目指せます) |
正社員 | ・福利厚生や保険など待遇がいい ・収入の安定がある |
・バイトや派遣よりは責任がある ・人手不足のとき頼られる |
開業 | ・自分で価格設定できる ・報酬は自分一人のものにできる ・自分で経営方針を決められる |
・責任が自分一人にかかってくる ・飼い主さんと0から信頼関係を築くハードルが高め ・経営の知識も必要になる |
派遣、アルバイト、正社員、開業それぞれにメリット、デメリットがあります。
どれがいいかを選ぶには、現在の自分の知識やスキル、働ける時間、経済状況、今後の展望などから最適なものを選ぶと良いでしょう。
気になる方は、ペットシッター専門のセワクルの求人をご覧ください。
ペットシッターの給与・平均年収は?
ペットシッターの平均年収はフルタイムで働いて200〜300万円ほどです。全業界の新卒の平均年収は200〜250万円ほどと言われているため、学歴・年齢関係なく大好きなペットと関われるお仕事としてペットシッターはおすすめです。
時給換算すると1000円〜1800円ほどになります。
パートタイムで働ける会社も多く、生活スタイルに合わせてシフトを調節できることもしばしばです。
事業所によっては、月額ではなくシッター回数で給与計算(インセンティブなど含む)している場合もあるため、やればやるだけ稼ぐことが可能です。
ペットシッターの給与を上げるには?キャリアパスを知ろう
ペットシッターになってから、給与を上げていく方法にはどのようなものがあるのでしょうか。
ペットシッターとしてのステップアップ方法と併せて見ていきましょう。
資格を取る
給料をあげる方法としては、資格を取得することが有効です。ペットシッター士などの資格に加え、自動車免許もとっておくと仕事の幅が広がります。依頼者である飼い主宅への移動手段として車があると、高給の案件も取得しやすくなるでしょう。
経験値を積む
経験年数や実地による経験値に応じて給与は上がっていきます。多くの訪問先へ行き、担当顧客が増えるほど、評価が上がります。
ペットシッターの歴史はまだあまり深くないため、明確なキャリアパスは存在しません。雇用されている場合は、仕事のなかで経験値を踏んで、雇用先でのキャリアパスに従い「新人トレーナー」や「店長」などステップアップしていくことになるでしょう。
開業独立
1番給料をあげられる可能性があるのは独立開業です。飼い主から直接報酬を得ることができるため比較的高い年収を得られるでしょう。
ただし、独立開業するには「第一種動物取扱業者」として登録する必要がありますし、大きな責任も伴います。ペットシッターとしての経験を充分に積んでから独立することでできる限りリスクも減らせるでしょう。
ペットシッターの将来性は?
ペットシッターをこれから目指す人はその将来性も気になりますよね。これからの就職状況の予測などをぜひ参考にしてみてください。
ペットシッターの就職先
ペットシッターの主な就職先はペットシッティング業務を行う派遣会社。案件ごとに依頼され、飼い主宅に出向いてペットのお世話をすることが一般的です。
多くの派遣会社が全国にあるので、就職先には困らないといわれています。
需要は増える
少子高齢化の日本では今後、ペットを飼う家が減るのではないかと思われがちですが、実は少子高齢化に伴い、ペットシッターの需要は増えていくといわれています。背景としては、子供を持たない夫婦にペットを飼う人が多くいるためです。また、子供を持つ場合でも子供の数は一人か二人の場合が多く、兄弟の代わりにペットを飼う家もいます。
また、少子高齢化の裏には「単身世帯の増加」があり、単身者はペット共に自由な暮らしを楽しむ人が多くいます。
単身世帯の増加
近年、高齢者が増え核家族化が進んでいます。2020年には単身世帯が35%程度を記録。2040年には人口の40%が単身世帯になると予測されているのです。
単身世帯では、仕事や冠婚葬祭、入院などで留守にする際にペットのお世話をしてくれる人がいないことが多いのが現状です。そのため、ペットシッターにお世話をお願いする人が増え、ペットシッターの需要も増えることが予測されています。
ペットシッターとして頑張っていくなら先輩のいる環境がおすすめ
動物好きにはたまらないお仕事、ペットシッター。
しかし、動物相手だからこそ、しっかりとした知識と技術が必須のお仕事です。
ペットシッターとして頑張っていくなら、まずは先輩から指導を受けられる環境で、仕事を覚えていくのがおすすめです。
セワクルには資格を持ったペットシッターが在籍しています。
また研修制度もあるので、ペットシッターとして働きながら成長をしていくことができます。
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